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タイプ2 紅斑融合型         <戻る>

 比較的境界明瞭な小斑状皮疹が融合して、しばしば紅皮症化した後に消退する。融合前の皮疹は赤色調優位(紅斑)のことも、茶褐色調優位のこともある。
 前者は蕁麻疹様・麻疹様で、後者は次に述べるタイプ3(地図状拡散型)の皮疹に似ている。
 タイプ1と同じくステロイド離脱直後に特徴的な皮疹型ではなく、ステロイド中止後の再燃が治まった後、数ヶ月を経た後に再燃する場合にも同様の皮疹を生じうる(しかし離脱後十分な期間を経たあとの再燃の皮疹は直後のそれに比べて弱いことが多い)。

3
( 前 / 2ヵ月後 / 7ヵ月後 / 12ヶ月後 )

 このタイプは潮紅(局面)型と同じく、離脱に伴う特異的な皮疹ではなく、アトピー性皮膚炎そのものの再燃と位置付けた方が良いと考えられる。
 ただし、強調しておかなければならないのは、再燃してもその前の悪化よりは軽く、かつ短期で治まることが多く、ステロイド離脱直後は皮疹が増幅されていた可能性が高い。その意味でステロイド皮膚症の一つと位置付けて良いと思う。

 皮疹は顔面に始まり、顔面がおさまった後に、胸・上肢へと移っていくことが多い。
 紅皮症化した事例ではさらに手関節から手背、さらに下肢へと拡がり、下肢では強い浮腫をきたすこともある。


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