鶴舞公園クリニックは、鶴舞駅すぐの皮膚科美容外科。高齢者の肌の若返りに力を入れています。切らない施術でたるみをリフトアップ!アプトス・エックストーシスが大好評

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PRP(多血小板血漿)による若返り

PRP(platelet rich plasma: 多血小板血漿)治療というのは、自分自身の血液から、血小板を取り出して、これを皮膚に注射することで、若返りを計ろうというものです。眼の下の小じわや、首の鳥肌様の皮膚萎縮、古い傷の瘢痕部の凹みなどに効きます。

組織中のコラーゲンは繊維芽細胞が産生しているのですが、年をとるとこの細胞は怠けるようになります。血小板は成長因子を放出して、「こら、怠けてないで仕事しろ」と、繊維芽細胞を叩き起こして、繊維芽細胞が「仕方ないなあ」と言って、少しずつコラーゲンを紡ぎ始めます。少しずつの仕事ですから、結果が出るのに1〜2ヶ月かかります。

また、血小板から放出された成長因子は、注射した部位だけにとどまらず、そこを中心として同心円状に拡散して周辺の繊維芽細胞に広く作用します。ピンポイントな効果ではなく、「面として」皮膚に張りを復活させる感じです。

眼の下(クマ)の肌質改善の例を示します。モデルは私です。

眼の下(クマ)のPRP注射経過比較

私は53才で、向かって左側(右目)の下に小じわが生じてきています。ここに血小板密度を600万/μL まで濃縮したPRP液0.3ccを注射しました。反対側(左目)は対照(コントロール)とするため注射してません。

一ヵ月後は一番下の写真のようで、小じわは浅くはなりましたが、消えてはいません。しかし、それよりも興味深い変化は、小じわ周辺の一帯の皮膚 に現れました。

眼の下(クマ)のPRP注射経過比較

術前の写真では、鳥肌状の小さなぷつぷつ(汗線や毛孔など皮膚付属器とよばれるもの)が目立ちますが、1ヶ月後には判りにくくなっています。 私の眼の下の皮膚は元々薄く、下の眼輪筋が透けてやや赤黒く見えるのですが(いわゆる「クマ」)、その色調も緩和されています。3ヵ月後もさらにわずかですが改善されています。

首の鳥肌様の皮膚萎縮の改善例。モデルは当院スタッフの1人です。

首の鳥肌様(皮膚萎縮)のPRP注射前

年齢とともに皮膚が萎縮してくると、付属器(毛嚢や汗腺)が浮き出て、その間のコラーゲンが不足して、ブツブツとした質感になってくることがあります。PRP液を注射して、繊維芽細胞にコラーゲンを紡がせると、全体的にふっくら感が回復します。

首の鳥肌様(皮膚萎縮)のPRP注射1ヶ月後

首の鳥肌様(皮膚萎縮)のPRP注射2ヶ月後

拡大して写真を並べるとよくわかります。

首の鳥肌様(皮膚萎縮)のPRP注射経過比較

瘢痕部の凹みへの効果

「PRP療法には、ボリュームを出す力はない」と記しましたが、瘢痕による陥凹の部分には、これを盛り上げる効果があるようです。

おそらく、瘢痕部には繊維芽細胞が多いので、紡ぎだされるコラーゲンの量も多いからなのでしょう。

下の写真のモデルも当院スタッフの1人です。

おでこの凹みのPRP注射経過比較

わずかですが、凹みが改善しています。

注射直後はこんな感じ。

おでこの凹みのPRP注射直後

この効果は、一例報告ですが、海外の医学雑誌にも写真入りのものがありました。

おでこの凹みのPRP注射海外報告
(Face and neck revitalization with platelet-rich plasma (PRP):clinical outcome in a series of 23 consecutively treated patients. Redaelli A et al. J Drugs Dermatol. 2010 May;9(5):466-72.)

です。

PRP療法は、以上のように大変ユニークなアンチエイジング効果があるようです。

ただ、問題は、費用対効果で、市販のキットを用いて行うと、キット自体が高価なため、費用対効果に見合いません。なおかつ、市販のキットは、

  1. 抗凝固剤にクエン酸(あるいはACD−A液)を用いるため、注射時の痛みやその後の腫れが強い。
  2. 血小板凝集抑制剤を加えていないので、一次凝集が起こって、実際にはほとんど血小板が含まれない「PRP液」となってしまっている例がある。
  3. 最終的に血小板密度を確認していないので、2)のような状況をチェックできない。

という問題があります。

私は、独自に、

  1. ←最終調整時に血漿を生理食塩水で置換する
  2. ←血小板凝集抑制目的でプロスタンジンを少量添加する
  3. ←作製したPRP液の最終血小板密度をその都度顕微鏡でカウントする

ことで、これらの問題点をクリアしました。さらに、遠心時にも、試験管は用いず、採血用注射器をそのまま用いるので、衛生的かつリーズナブルです。

結果、施術料金を大幅にダウンさせることが出来ました。当院でのPRP療法は一回5万円です。これなら、費用対効果を考えて、十分納得がいくは ずです。

当院オリジナルのPRP液作成法の開発経過は、ブログに残してあります。関心ある方はご参照ください。

当クリニックは再生医療安全確保法に基づく届出・認定を済ませています。
細胞培養加工施設番号 FC4140002
再生医療提供計画番号 PC4150001
です。

リスク・副作用について

針を刺して注入するので、その際に血管に当たると内出血します。成長因子(FGF)を添加して行うPRP療法では、施術部位にしこりが生じるなどの報告がありますが、当院では添加していません。注射後人によりますが、数日は腫れがあります(目の下に打った場合は、泣きはらしたような感じです)。